月と星のエンタメ感想ブログ、

映画、本、漫画、ゲーム、イベントetc、いろいろなものの感想を書いていきます。役立つ情報はありません

【映画感想】ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち(映画)

観てきた。

ほんっとエイサがアメイジングイケメン・・・・・・。

 

原作読んで期待のしすぎは禁物かな……と思っていたけど、本当にすばらしかった。観に行くべき。正直ファンタビよりよかった。予告が面白そうだと思うなら観に行って大丈夫。

原作と、特に後半の展開がかなり違うので、原作を読んでから観に行っても楽しめる!前半は原作で長々語られる設定を20分くらいでやるので、原作読んでた方が前半に関して言えばわかりやすいかもしれない。

 (原題:Miss Peregrine's Home for Peculiar Children)

テキトーなあらすじ
子供のころから祖父がしてくれたおとぎ話。ジェイコブは信じる歳ではなくなっていたが、祖父の死の際に見た怪物に悩まされる。祖父の遺言の謎を解くため、祖父が昔お世話になっていた孤児院の院長を訪ね、英国の島へ行くことになる。

 

本日公開日なのでたたみまーす

 

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【小説感想】ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち(原作)

映画公開が楽しみすぎて待ちきれず、原作本を購入。

ハードカバーは買うのためらうから文庫はいいねえ……。ハードカバーの邦題は『ハヤブサが守る家』だけど、映画公開に合わせてか直訳になってる。

 

映画と原作は設定が微妙に変わっているそうで、原作の話を知っていることがどこまでネタバレにつながるのかわからないけど、映画をできるだけ前情報なしで観たいと思っている人はもちろん、結末知りたくない方も記事の続きを読むのはおすすめしない。話の大筋を知ってもいいよ、映画はエイサ・バターフィールド目当てだし!という方は読んでもいいかな。映画公開前なので珍しく気を遣ってたため。

映画公式HPの#キミョかわいい とかいうのを見ると相変わらずなイメージ先行宣伝に辟易するな~。これを改めるだけで映画館での「思ってたのと違う」からのマイナス評価を避けられると思うのよね。

 

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【ドラマ感想】ダウントン・アビー シーズン1&2

1話放送当時、人の顔を覚えられなくて挫折した。情けない……。今なら全員が重要人物だとわかるんだけど!

我慢して3話まで観たらだいたい覚えた。カーソンとベイツが似ているんだ……。

3話で出てきたイケメントルコ人が(話の都合上重要なハプニングとはいえ)即死んだのは衝撃だった。……あんなことがあったらトラウマになる……。

 

誰が主役とかはないのだろうけど、私は三姉妹の長女、メアリーに一番注目しちゃう。

メアリーは最初のイメージでは優等生タイプで美人で非の打ち所がないザ・貴族令嬢という感じの人。でもプライドが高くて不器用なの……!マシューとすれ違ったのも彼女が不器用だからで、バイオレットの言うような器用な振る舞いはできない。このすれ違いといい、のちにマシューが婚約者を連れてきた時と言い、無事を祈るときと言い、メアリーの本心は視聴者(と家族)には伝わりまくり。でもメアリーは人前で泣いたりしないし取り繕ってる。お願いだから幸せになって……!

 

シーズン2では第一次世界大戦で、戦地に行かない面々も身内や生活の心配をしたり、兵士のサポートをするためにお嬢様たちが活発だったり、戦争のおかげで当たり前だけど人生が狂う人もいて、たった6話しか戦争していないのにヘビーすぎて、戦争が終わったときは私も乾杯したいくらいだった。

マシューがラビニアと結婚する、といったときのメアリーの泣きそうな顔、マシューとキスした後のうれしそうな顔、何見てても泣きそうになる。カーライルはメアリーを愛しているというけれど、ダウントンアビーの風習に馴染めないようだったので、きっとマシューがいなくてもうまくいかないよ……。それより伯爵が、メアリーの醜聞を聞いた後も「別れろ」と言ってくれてよかったね。この伯爵はもとから悪い人じゃないけど、どんどん柔軟になっているような。メアリーを苦しめていた醜聞もマシューに明かしたのだけど、きっと一筋縄ではいかないんだろうな、と思うのでこの先観るのが怖い。ラビニアが死んだあとも、むしろ彼女が死んだからこそ、死者に遠慮するような二人の復縁はないかなあと心配したので、もう二人に関してはこれでハッピーエンドで終わらせたい……。もうはらはらさせないでほしい……。

 

 

そういえばメアリーの元婚約者で死んだはずが実は生きていて顔がわからないほどの大やけどを負って戻ってきたという横溝感溢れる設定のパトリックは結局信じてもらえずにダウントンアビーを去ってどうしているのかちょっと気になる。なんか一人だけ世界観違ったような笑

メアリーはマシューを本気で好きだしシビルはブランソンと結婚したけど、イーディスだけはあっちにふらふらこっちにふらふら、誰も本気に見えないんだよね……その時うまくいきそうな相手になんとなく惹かれているだけのような気がする。状況に引き裂かれても後に引きずっていないし。そんなところが影の薄さに拍車をかけているのだけど、彼女が本気で誰かを愛するのはいつになるんでしょう。

 

やっぱり先が気になる!

そんなわけでシーズン2までの感想。

本当はもっと……あのシーンが、このシーンが、って言いたいけど。とにかくマシューとメアリーの一緒にいるシーンはすべてが尊い。お守りとかね!

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【アニメ感想】Tiger&Bunny - アメコミ好きはみんな観るべき、試しに1話だけでも!

私はこれの放映当時ちゃんと録画してたんだけど、容量一杯だし観きれなくて消したんだよね……。7年間このアニメを知らずに生きてきた自分がかわいそう。

ヒーローもの好きで観たことない人にはぜひ観てほしい。これから新鮮な気持ちでこれを観ることができる人がうらやましい。でも二度観ても絶対面白いよこれ。もう一周しよ。2クール25話もあるんですけあまりに面白いので一気観してしまって、あっという間に終わってしまいました……もったいないような気もするけど、先が気になるし面白いんだもん……。予告も面白いしそこまできたらもう次のエピソードも観よってなる……。

 

前の記事でおっさんがヒーローに変身するのはちょっととか言ったけど前言撤回。

でも、虎徹はおっさんだけど、正義のために戦っていて、憧れのヒーローがいて、家族がいて、娘にはヒーロー業を内緒にしていて、内緒にしていることで軋轢が生じて悩んだりもするから、そのメンタリティがあまりジジくさくない。それでいて特に復讐するような相手もいないからバーナビーが苦しんでいるときにその苦しみを(空回りすることもあるけど)サポートできる……最高のコンビじゃん。しかもウェブシューターみたいなのついててスパイダーマンみたいだし。

特に重大なネタバレはしていないと思うけど知ったら多分つまらなくなるくらいのネタバレはしているので下げておくね。

 

テキトーなあらすじ

落ち目のヒーロー、虎徹はスポンサーの意向で新参ヒーロー・バーナビーとコンビを組むことになる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1クール目で分かりやすい決着を見せておいて、2クール目でバーナビーの両親の事件を巡る陰謀に立ち向かう、この構成が最高にアツイ。他にも、1クール目で仲良くなったヒーローたちから追い回されているときに助けてくれるのがルナティックだったり、仲間の記憶を取り戻したり終盤のここぞという時仲間を助けるのが最近NEXTに目覚めた楓だったり、1クール目も2クール目も大ピンチを間接的に救うのは裏方の斎藤さんだったり、アニエス視聴率のためとはいえ敵と交渉したり悪事を中継したりとにかくアツイ……アツイ以外に言葉が出てこない……。

 

好きなエピソードは折紙サイクロンの話とバーナビー誕生日回。バーナビー誕生日回は笑ったw

好きなキャラはルナティックかな。ダークヒーローを好きになることは少ないけど、あの作品世界において視聴者以外に素顔を知っている人がいないこと、馴れ合いが一切見られず、ヒーローの敵ではないが絶対に味方ではなく共闘する機会もないこと、それでいてあの強さ。好き。死刑制度はないそうで、ヒーローたちもどんな凶悪犯でも殺すわけにはいかないんだけど、そこで凶悪犯を殺して後腐れなくしてくれる。まあエドワードは殺すほどの凶悪犯か?と思うが償いもせず脱獄したことが許せなかったのかもしれない。

あの過去話で折紙サイクロンの株も急上昇したんだけど、やっぱりブルーローズもかわいいし、ヒーロー勢は甲乙つけがたい。でもヒーロー勢の一番は虎徹かな。

 

そういえば一人だけ妙に作画に気合が入っているモブの女の子、のちのちNEXTに目覚めてヒーローになったり?とか想像していたのにあんなに気合入った作画の割にはほんとに最後までモブだった。味方に新キャラが出てこなったのも私としては好印象。出てきたキャラがいいと相対的にその前までの話がつまらなく思えるし、その逆も然り。どんどん変わっていいのはヴィランだけだと思っている……。

 

地味に感動したのは虎徹が死ぬ場面でお約束的な光が降り注いでいて、その光に照らされて埃が舞っているところ。地味にね。細かい!

 

アニメの続編期待しちゃう終わり方だったけどどうなんだろ? でももうかなり経っているし……その前にハリウッドか! アニメの実写化ってたとえハリウッドでもファンからは嫌がられがちだけど(ドラゴンボールの例もあるし?)、タイバニハリウッド化の情報が流れたとき好意的な人も多かったことが印象的だったな。確かにきちんと作ってくれれば面白いかも……!

もし続編が作られるとしたら、今度は楓もヒーローになったりするのかな!?でも娘がピンで父親がコンビ組んでるのもなんか変かな笑

 

アニメ映画の方はまどマギみたいに前編後編分かれた総集編かと思いきや、ライジングの方はTVシリーズの続きみたい。ライジングだけは観ようかな……。

 

 

 

【映画感想】キック・アス - 誰しもヒーローに憧れる

アーロン・ジョンソン……聞いたことがある気がする。そう思って調べてみたらアンナ・カレーニナのヴロンスキー伯!たしかにあのぱっちりとした印象的な二重とグリーンの瞳、一度見たら忘れられない(カモ)。

あの役の数年前にこんな映画でオタク少年を演じていたとは、そりゃアンナ・カレーニナのパンフにそう書いてあったけど、実際見るまで想像つかない。

 

 (原題:Kick-Ass)

テキトーなあらすじ

ヒーローに憧れる少年・デイブ(アーロン・ジョンソン)は通販で購入したマスクをかぶり、自警団の真似事を始める。偶然撮影された動画で一躍有名人になったキック・アス。デビュー戦以降ゲイだと勘違いされて仲良くなったケイティにデイブは自らがキック・アスだと明かし、引退を決意するが、彼はすでに他のヒーロー親子の復讐劇に巻き込まれていた。

 

私の一番好きなアメコミ映画は今のところ旧スパイダーマンなので、冴えない少年がヒーローに変身(?)するという展開がもうすでに好き。それはそうとピーター・パーカーの衣装は手作りなのにデイブときたら通販で買ってる。

ヒット・ガール(クロエ・グレース・モレッツ)はこの復讐に燃える親子の娘の方で、母を失い、父に復讐のための戦闘技術を教えられている美少女というなかなかヒーロー向きのバックグラウンド。もともとひヒーローに憧れているだけのデイブにヴィランなどいないので、ヴィランはこの復讐親子が連れてきてくれる。言葉遣いも悪いし、学校にも行かずに殺人に精を出している彼女、これが正統派ヒーローものなら気にならないけど、妙にリアルな価値観の世界のため、ふつーに虐待では?と思っちゃう。ラストで多分人生方向修正しているけどね。制服ツインテールはめちゃくちゃかわいい。復讐を果たした後キック・アスとヒット・ガールはお互いに素顔を見せて本名を名乗るんだけど、二人ともマスク外すと美男美女すぎて絵が豪華なことになっている。

 

この映画で一番かわいそうなのはキック・アスのコスプレをしていて殺された名もなき若者とその目撃者でしょうか。

 

【映画感想】チャーリーとチョコレート工場 - 貧しくても家族の愛があれば

チャーリーっていうのが工場長の名前だと思ってた。

 (原題:Charlie and the Chocolate Factory

テキトーなあらすじ

謎に包まれたウィリー・ウォンカ(ジョニー・デップ)のチョコレート工場。しかしゴールデンチケットが封入されたチョコレートが流通し、幸運な子供たちが1日工場見学に招待されることになった。幸運な子供たちは世界でたったの5人。貧しいが心優しい少年チャーリーと4名のクソガキがゴールデンチケットを手にする。この中からさらに1名には”副賞”があるというが……。

 

この映画の面白いのはチャーリー以外のクソガキの突き抜けたクソっぷりなのでチャーリーの影は中盤ちょっと薄い。

 

オーガスタス…食い意地の張った肥満児

バイオレット…野心家のガムフリークだが顔は5人の中で1番かわいい

ベルーカ…わがままなお嬢様

マイク…暴力的なクソガキでチョコレート好きでもないため場違い感ぷんぷんでもっともかわいくない。だが彼のシーンがもっとも面白い

 

みんなこの設定された性格から外れた行動をまるでしない。

よくもこんな濃いメンツで工場見学が実現したな……。

クソガキが脱落するたびにウンパ・ルンパが即興で歌うのですがこれが面白い笑

ウィリーもこれを聞きたくて子供たちの暴挙を本気で止めないのでは?笑

 

1番面白かったのはマイクのシーン。2001年宇宙の旅のオマージュやウンパ・ルンパによるQueenっぽいパフォーマンス。それらがこのシーンに凝縮されている。ウンパ・ルンパの歌はこのシーンが演出的に一番凝っている気がする。他にもいろんな作品のオマージュがあるらしい。

そういえば演出の話だとチョコレート(に限りなく近い液体?)の河もリスもCGじゃないらしくてそっちも驚き。

 

 

ラストは唯一余計なことをせずに残ったチャーリーに副賞が与えられる、が、チャーリーは家族のことを想ってそれを拒否。父親にトラウマを抱えるウィリーにとってチャーリーの反応は予想外のもので意気消沈してしまい、経営にも影響が出る始末。

チャーリーは靴磨きをしているときにウィリーと再会し、ウィリーにお父さんに会いに行くよう勧める。ウィリーもチャーリーがついてきてくれるなら……と、これを承諾。父親の歯科医にはウォンカ社快進撃の記事が貼ってあったりスクラップしてあったり、父は父なりに家を出ていった息子のことを気にかけていたよう。

父と再会したウィリーはチャーリーが家族を気に掛けることを理解し、家族とともに過ごしつつ工場を継ぐというチャーリーの選択を許す。今のところ共同経営みたいになっている様子。そしてウィリーはチャーリー一家とともに過ごし、性格も少しは人付き合い向きになったようす。こんな変人にも帰る家があると思うと不思議だね。ある、んじゃなくてできたんだけど。

 

終わり方としてはウィリーのハッピーエンド。

チャーリーは貧しいけれど、家族は優しく前向きで、不幸な少年ではない。もともと、貧しいけれど家族に恵まれているチャーリーが、世界的に成功していても家族とはうまくやっていけていないウィリーの救いになる話だった。

 

それにしても、全員がまともな子供だったら、どのようにして副賞を選ぶつもりだったんだろう。チャーリーは唯一残っているから、選ばれたように見えるけれど、見学中にウィリーはチャーリーにだけは冷たい態度をとらないんだよね(もちろんチャーリーが工場設備をばかにしたりウィリーの考えを否定したりしない、生意気じゃないからだとは思うよ!)。チョコレートが好き、という気持ちをチャーリーがわかっているからかな。チャーリーからチョコレート愛を感じる発言が飛び出すのがもうマイクとチャーリーしか残っていない場面だから余計そう感じるのかも。オーガスタスもチョコレート大好きだと思うし。

でも、子供のころからチョコレートをなんの感慨もなく食い散らかしているような子供に、ウィリーは後を継がせないんじゃないかと……思う。

 

私もチョコレート大好き。

親も食べ始させる時期をできるだけ遅くしようと画策していたらしいんだけど、初めて食べる前から親が食べているチョコレートをものすごく欲しがっていたそうなのでチョコレートには何か魔力があるのかもしれない。

それと、私が炭酸飲めない(酒はいける)のは親が飲ませなかったから馴れていないせいだと今まで思っていたけど、親の言い分によると小さいころから炭酸はだめだったらしい。親のせいじゃなかった。結局小さいころの親のコントロールって限定的なのかな~

 

 

 

【漫画感想】MARS-惣領冬実

どちらも観ていないけど、ドラマ化&映画化の原作ということで気になってた!私の感覚ではそんなに話題になっていたわけではなかったと思うけど。

 

読み終わった後キャストを調べたら、牧生の窪田正孝ははまり役なんじゃないか!?と思った。窪田正孝ってどんな役をやっても「ミスキャストやろ~~~」と思わない気がする。一方、零役はキスマイに限らずジャニーズだとめちゃくちゃ厳しいね……。零は高身長で、町を歩くとモデルにスカウトされるような男なんだ……。キスマイの子、身長低い以前にかわいい系なのよね。これでどんな演じ方だったのか気になる。身長は仕方ないとして、せめてKAT-TUNがやるべきだったのでは?という気がしてならない。この零を見てキラはあの絵を描くか?

こんなこと言っても観てないので、はまり役だったんだったらすみませぬ。

 

テキトーなあらすじ

絵を描くことが趣味のおとなしい少女、キラは道を聞かれたことがきっかけで、非常識だと思っていた同じクラスの問題児・零と親交を結び、2人はやがて惹かれあい付き合い始める。これ以上書きようがない

 

 

キラ という名前があまりにも尖ったキラキラネームだったので(洒落じゃないぞ)、この名前の由来がストーリーに絡んで何かあるのでは?と思ったけどそんなことはなかった。晴美とかしおりとかほかの女の子の名前は普通なのに、なぜ、キラ・・・。

 

読んでいる最中の感想は「こんなごちゃごちゃした人間関係に生きていなくてよかった……」だった。ことあるごとにそう思った。私の周りには記憶が曖昧なイケメンも嫉妬に狂うわがまま女もいなければ死んだ弟も別居中の父もおらずヤンキーから助けた後輩もいない、ほんとーに何のストーリーも生まれない平和な生活を送っているなあって。

 

さて。

面白くなかったとは言わない。文庫8巻を一気読みしたわけだし、つまらなくて投げ出しそうになったことはなかったから作品としては面白いものだったと思う。でも私には合わなかったかも。

理由は、考えてみたけど2つかな。

 

その1:「愛の話」だから

キラと零は割と早い段階で惹かれあう。くっついてからがこの話は本番。障害はすべて内にあるもの(っていうか過去)。しおりとかいう強力そうなライバルが現れても、敵はやっぱりしおり本人じゃなくて零の過去(聖)への向き合い方なの。キラもそれをわかっているうえに彼女はなかなか強い女の子なので、嫉妬したり零の愛情の程度に不安を覚えたりというより、恋の切なさというものからは一歩抜き出て、キラが迷う時は愛し方に迷っている。

 

私は恋愛に関して言えば「恋の話」が好きなんだよね。イタkissとかはいからさんとか、あれは「恋の切なさ」段階の話でしょ。世界観が明るいとかそういうのは置いておいて。私は暗かろうと明るかろうと、「恋の話」が好き。MARSみたいにこんなに重苦しく、ひたすら「愛の話」だけしている漫画をこれまで読んだことがなかったので「アッ私にはヘビーだ……」と思ってしまった。バーモンドカレーしか食べたことなかったのにグリーンカレーを食べてしまったみたいな感じ。でもこれもカレーなんだよね。

 

その2:キャラクターが合わない

別に嫌いじゃないよ、キラのことも零のことも。ただ共感するのは難しい。少女漫画って「この人素敵だな♡ヒロインが好きになるのもわかるな♡」と思って、主役カップルの幸せを見守るものだと私は思っているのだけど。私は超頭のカタイ人間なので理想的な男性が好きでして、問題児で大学にもいかずにレーサーを目指すような男は、愛せない。つまるところ零に魅力を感じなかったの。だから零と付き合うようになったキラが、人生を踏み外し始めているように見えてならなかった。

登場人物の中では晴美ちゃんが好き。思ったことはっきり言うし、敵だったのが理解者になるパターンも好き。

 

 

人に気軽に勧めはしないが、読むなら一気読み推奨。時間があくとこの空気を忘れて、再びなじむには時間がかかると思う。

2巻の8耐がMARSの中で一番面白かった。