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【映画感想】This Is Us - One Directionが奇跡のボーイズグループだったこと

Netflixで観れる。

今の若い子はギリギリ知らないのかな……?

私が高校生〜大学生のはじめ頃、世界を席巻し、ゴシップ誌を買えばめちゃくちゃページ数割かれてるボーイズグループがOne Direction。二番煎じもたくさんでた。

 

This Is Usは、彼らの2ndアルバムを引っさげたツアー、Take Me Homeツアーをベースにしたドキュメンタリー映画

 

アイドルのドキュメンタリーというか舞台裏を収録した映画って聞いてどんなシーンを思い浮かべる?

私は、これを観る前「血の滲むような練習風景」とか「メンバーの意見が食い違う場面」とかを見せられるのだと思った。

割と日本のアイドルやK-POPは良かれと思ってんのか知らないが見せる必要のない練習風景とかメンバーが衝突しているところを見せがちだと思うんだけど、これはそれがない。

メンバーがわちゃわちゃして可愛いシーンしかない。

ステージの練習シーンもあるにはあるけど、「彼らこんなに努力してるんです」というシーンじゃない。

 

個々のXファクターでのパフォーマンス風景(1DのメンバーはXファクターで個々に出場していたのが、サイモン・コーウェルに見出されてグループを結成することになった)やその時のことを回顧してのインタビュー、家族との再会や衣装合わせなどをTake Me Homeツアーのライブ映像とバックステージ映像を合わせながらの一本になっている。

 

1Dは最初から人気があったんだけどその成功の恩恵をもっとも受けて輝いていたのがこのTake Me Home ツアーの時。ボイトレの成果かみんなバランスよく歌唱力が上達し、メンバーもまだスタイリストのいうことを取り入れていたのでファッションもよく、まだみんな仲良しの安心感もあり、最高の時期だった。1Dは良くも悪くも普通の男の子たちなので、アイドル売りの方向性にメンバーが疑問を持ち始めるとステージの雰囲気にモロに出てる。みんなが輝かしい成功を素直に喜んでいた時期だからこそ撮れた奇跡の1本。

日本のメイドカフェで「美味しくな〜れ♪」「萌え萌え〜!」とかやった直後にTeenage Dirtbagが流れるの構成として最高すぎない??

かっこよすぎ……!

グッドルッキングガイが揃いも揃って笑顔で「萌え萌え〜!」ってやってくれて可愛いの、1D以外にいる??

 

1Dの中で一番歌が上手くなったのはゼインだけど、ゼインもUp All Night(1stアルバム)の頃からずば抜けて上手いわけじゃない。ゼインのおかげでfourまでは歌にメリハリがあったのが、ゼイン不在のMade In A.M.では高音部と変調が抜けて、悪くはないけど平坦な曲が増えてしまった。

ゼインの表向きの脱退理由は普通の人になりたいとかそんなんだったと思ったけど、彼の提案する曲(というかやりたい曲)が1Dのイメージに合わないということでほとんど却下されていたのは有名な話。実際クレジットされてるのはルイとリアムがダントツで、脱退後のゼインの方向性は1D時代とはまるで違う。

ずば抜けた歌唱力を持っているのに歌いたい曲を歌えない(曲が採用されるかは、収入にも直結)、タイトすぎるスケジュール(1Dは年1アルバム、その収録に加えてツアー。普通無理)に、脱退したいと思っても不思議じゃないような感じだった。デマでは何回か脱退騒ぎあったし。そういうのはゼインだけじゃないけど。

 

でもOn The Road Againツアーの終了まではいるでしょ、契約更新はないかもしれないけどね〜という大方の予想を裏切ってまさかのツアー途中での脱退。私も朝BBCニュースで観た時の衝撃を今でも覚えてる。まさにそれは3月のことで、彼らは3月初めに日本にも来てたんですよ。日本では東京と大阪で合計6回の公演をして(国の規模としては多い公演回数)、その6公演全てにゼインも出演できたという、奇跡的な公演だった(日本の前に行なった公演の何回かをゼインは欠席している)。あの時のさいたまスーパーアリーナが揺れるほどの歓声……!後にも先にもあんな大きな歓声は聞いたことがない。

ちなみに東京公演では1Dの後輩として度々紹介されていた5Seconds Of Summer(通称5SOS)がオープニングアクトを務めた。ちなみに5SOSは人気のきっかけが、ルイがTwitterで紹介したからで、彼らはXファクター出身でもアイドルでもなんでもない。でも彼らはもともと友人同士なので、2ndアルバムまではMVが割と1Dに近しい雰囲気だった(=可愛い)。

悲しい哉OTRAツアーはいまだにソフト化されていない。

 

おっと話が逸れた。ツアー途中の脱退ということでメンバーは違約金を支払っている上、メンバーが抜けてからはステージ構成もかなり変更せざるを得なかったはずで、メンバーがゼインの脱退やソロ転向をよく思わないのは当たり前。しかもゼイン本人からも1D時代を否定するような発言が飛び出すなどして、脱退騒ぎの後しばらく、ファンは胃に穴があきそうだった。まあ〜最近は不仲だったかもしれないけど、最初から仲が悪かったなんてことはないと思うの。だって彼らが2年も態度に出さずにいられるわけないと思う。

結局、1Dは今活動休止してそれぞれがソロデビューしたり映画に出たりしてる。今やゴシップ誌でも大した扱いではない。ただそれぞれソロがそこそこの成功を収めているんだよね。ルイとナイルは歌唱力の面でソロが成功するか分からんなと思っていたけど結構成功しているし。私はルイの声が好きだしEDM好きなのでもちろん彼の方向性が好きだし、ナイルも自分の声に合う曲で勝負しているので賢いやり方だと思う。それぞれ自分に向いているものがわかっている感じがする。

 

しばらくは脱退問題で盛り上がっていたけど、ルイがブリアナ(彼女ではない)を妊娠させたとかいう話の時も話題が長続きしなさすぎて驚いた。一大ムーブメントだっただけに波が引くのが早いということか。ちなみに脱退騒ぎと妊娠騒動は同じ年の話。1Dファンはあの2015年を生き延びたんだから偉い。

ちなみに私はこのスキャンダルにだいぶドン引きして熱がしっかりと冷めてしまったけど、それでも今もルイが好きなので惚れた弱みというか、失望してもちょっとやそっとじゃ嫌いにならないんだなっていうことを実感した。

ちなみに長い間恋人だったエレノア・カルダーとはよりを戻している。最初から相手がエレノアだったら荒れなかったと思うけどね。

 

こんな経緯で、直近の1Dの話題ってちょっと暗いんだよ。

なのでThis Is Usを観て、このキラキラ感を目の当たりにすると、「輝いてて眩しい〜」という理由以外にも涙が出てくる。過ぎ去った青春を感じさせるんだ……。

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