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【映画感想】RRR - 無双アクションのインド映画

話題のインド映画RRRを観てきた。

長い間TLを賑わせているこの映画、あまりにも絶賛意見しか目にしないのでTwitterで「RRR つまらなかった」で検索したら「RRRつまらなかったっていう人見たことない」「○○つまらなかったからRRRリピすればよかった」というツイートばかり出てきて肝心のつまらなかったツイートが見当たらなかった。そんなに!?と思ってこの週末観てきた次第。

10月からやっている映画なのに郊外のそこそこの大きさのスクリーンがほぼ満席、変な席しかとれなかった。これだけでも期待。ちなみにインド映画は踊るマハラジャしか観たことない。あとインターバルある映画を映画館で初めて観たかもしれん

 

気になってる人は映画館で観て。

私が観た回、終わった後拍手起きてた。

SING2でもTGMでも拍手起きていないのにRRRでは起きてた……

 

テキトーなあらすじ

1920年、イギリス支配下のインド。警察官のラーマと、故郷から攫われた娘マッリを探しにデリーにやってきた”羊飼い”のビームは協力して少年を助けたことをきっかけに、互いの素性を知らないまま親友になる。

 

ガッツリストーリー

羊飼いというのは別に職業ではなく、一族を守る役目の人のことのようでマッリとの間に血の繋がりはない。マッリはイギリス人に攫われてしまい、彼女を探しにビームと数名の仲間がデリーまでやってきた。マッリが攫われる時母親は自動車を追いかけ、イギリス人に撃ち殺されそうになるのだが、「インド人を殺すのに銃弾を使うなんてもったいない」と咎められて道端に落ちていた木の棒で殴打する。頭から血を流し、目を見開いた状態で地面に倒れているマッリの母親を見て誰もが死んだと思ったことだろうが、実はこの母親は生きている。正直一番びっくりした。

警察官のラーマはマッリを連れ戻しにやってくる”羊飼い”を生捕にすれば特別捜査官への昇進、首を持ってくれば報奨金を与えると言われる。

デリーでは列車の事故で子供が窮地に陥り、橋の上にいたラーマと川岸にいたビームが脅威的な視力とテレパシーかと思うほど雄弁なアイコンタクトとジェスチャーで子供を助ける。なんであれでわかるんだよと思うがつっこんではいけない。これをきっかけに2人は仲良くなる。

ビームは一目惚れしたイギリス人の女性ジェニーの屋敷に(ラーマの助けもあって)招かれ、マッリがそこにいることを知る。マッリを助け出すため、スコット総督が戻るパーティーの日に屋敷に突入することを計画する。

一方ラーマはビームの一味のうちのひとりを捕らえ拷問していたが、その時に毒蛇に噛まれてしまう。ビームはラーマを助け、その際に首にかけていた紐(多分お守り的なもの)をラーマに預ける。その紐が先ほどまで捕らえていた者がしていたのと同じだと気がついたラーマは、ビームこそ自分が探していた人物だと悟る。ビームは屋敷への突入のため、ラーマを最後まで看病できないことを謝罪し、自分がラーマに隠していた本当の名前を告げる。

ビームはスコットの屋敷に突入し、あと少しでマッリを助けられるというところまでいくが、邪魔が入る。それが警察官の服を着たラーマだった。ビームは逮捕されてしまう。

 

〜インターバル〜

 

ラーマはが野心家なのは冒頭から窺い知れる感じだったが、その目的は故郷の村人全員に武器を行き渡らせるためだった。特別捜査官になると武器を管理できる役がまわってくるらしい。

ビームは大衆の前で鞭打ちされるが屈しない。その姿を見てインド人が暴動を起こす。

ラーマはビームを捕らえたことを後悔し、マッリをビームに返し、助けることを決意する。

武器を管理する役目の日と、ビームの処刑の日は奇しくも同じだった。

スコットを裏切り、ビームとマッリを逃したラーマだが、ビームには誤解されたままだった。しかしラーマは裏切りにより捕まってしまう。指名手配されたビームが姿を隠している時、イギリス人が探しにくるが、ひとりの女性の機転で難を逃れる。それがラーマの許嫁のシータだった。シータはラーマの死体を引き取るよう政府から手紙がきたとビームに話す。シータからラーマの目的や、ビームを裏切ったことを後悔していたこと、あの時助けてもらえたのだということを知ったビームはラーマを助けることを決意する。

ビームはラーマを助け、ついでにスコット総督の屋敷を襲撃、屋敷は崩壊しスコット総督もその夫人も死ぬ。ジェニーは無事。マッリは無事母親のもとに帰ることができ、ラーマの故郷には十分な武器がいきわたりましたとさ。めでたしめでたし。

 

全体的にそうはならんやろみたいなアクションの連続で今時漫画でもないような動きをする。例えば走行中の車のタイヤが撃たれると、それだけで車体が弾け飛んだかのように吹っ飛ぶ。

しかしこのリアリティなんて知ったこっちゃない動きの中にあれば多少のあからさまなCGも許容できる。ビームもラーマも常人の感覚だと何度も死んでいると思うが全然死なない。ザ・一般人であるマッリの母親も明らかに死んだ感じだったのに死んでいない。

 

個人的にはダンスシーンと戦闘シーンの配分は逆だと期待していたので想像よりダンスシーンは少なかったし、戦闘シーン多かったなと思った。

ジェニーをはじめ、イギリス人女性は割とインド人に寛容であるように見えながらも(男性より支配的な態度をとらない)、スコット総督の夫人はやたらと血に飢えていたり、男性陣が残虐なのかと思いきやジェニーに言い寄ってきた男性はビームたちを挑発しながらもダンス対決してくれたりとなかなかギャグっぽい。とにかく勢いがすごくて終始踊ってるか戦ってるか走ってるかのどれかである。

 

総督を襲撃し、武器を故郷にもたらすのはめでたしどころか戦争の始まりなのでは……?と思ったが、始まりもしない抑圧の中にいた彼らにとって”始まる”ことがハッピーエンドでいいのだろう。マッリの母親はなぜ生きているのかとか難しいことは考えてはいけない。絶対死んでたけど。

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