シャイニングの続編。
面白いといえば面白いし、シャイニングの続編と思うと「こういうのかあ(プチ落胆)」みたいなところもあるし、冗長だし、でも絶対に駄作ではない。
シャイニング観たのこのブログ始めてからだったので記事あった
(原題:Doctor Sleep)
テキトーなあらすじ
ダン(ダニー)は強力なシャイニングを持つ少女アブラと、シャイニングを持つ子供を食い物にするトゥルー・ノットと戦う。
映画のシャイニングしか観たことないと、なんかこう、↑のあらすじ見ただけで「こういうのかあ」と思わない!?
トゥルー・ノットて……。
シャイニングの怖さというのはホテルにいる幽霊たちの目的のなさ、得体の知れなさ、実際にわかりやすい危害を加えてくるわけでもない不気味さによるものだったので、こんな風に実際わかりやすい敵として襲ってくる団体の存在自体が恐怖を削いでいる気がする。っていうかこれはホラーとはいえない気がする。なんかもう異能バトルというか、一歩間違えば少年漫画の世界だもん。ただ「このシャイニングで戦うぜ!!」っていう雰囲気ではなかったので、ギリギリ映画の雰囲気をそういう方面にはしていないと思う。
でも、このあらすじからして普通に原作(キングが書いたシャイニングの続編であるドクター・スリープがそもそもこれ)のもので、ここに文句は言えない。というか私シャイニングの原作読んでないし……キングはキューブリックの映画微妙だったらしいし……。
トゥルー・ノットの人たちはシャイニングを持っている子供達の生気を吸うためにシャイニング持ちを狙っており、この人たちにも特殊能力がある。
アブラはトゥルー・ノットに殺されたシャイニング持ちの子供と同調する。ハロランがダニーのSOSを察知したのと同様の現象なのかな。アブラは強い能力持ちなので遠く離れたこの子供にも同調できたよう。シャイニングという能力がどんなものなのかという説明自体ない(別になくていいと思うけど)けど、結構色々できているのでなんか強い超能力なんだね。
トゥルー・ノットの迎撃にあたり、オーバールックホテルへ向かうことにするダンとアブラ。
脚本の都合以外の理由がいまいち理解できなかったのだけど、シャイニング持ちにとっての脅威となる幽霊たちがいるあのホテル、トゥルーノットの連中(って言ってもここで襲ってくるのはそのボス1人)にとっても脅威だろう(?)という論理らしい、なんでそうなるのかはよくわからない。
レディ・プレイヤー1でシャイニングのシーンがあった時、拒絶反応を起こした理由が「オーバールックホテルの神秘的とも言える不可解な恐怖を、騒がしく荒らしてほしくない」ということだったんだけど、個人的には「騒がしく荒らしている」とは思わなかったし、キューブリック映画ファンへのサービスっぽく感じて鼻につくようなこともなかった。
幽霊たちが集結して取り込もうと襲ってくるシーンとかはちょっとギリギリだったが、その後のアブラが幽霊たちに会うシーンでは幽霊たちが襲ってくるわけではないので安心した。
ダニーにとっては子供の頃のトラウマであるオーバールックホテルで再び過去と向き合うことができた(よね?)ことでちょっと希望もあるラストになっている。あとアブラが頼もしい。
最近観た中だとITのchapter twoが似たような感じだったなと思っているんだけど(私はあれいまいちだった)、子供の頃の恐怖に向き合う、って、それをしてしまったらもはやホラーではないと思うの私だけなのかな。
バーでジャックニコルソンぽいバーテンと話をするとき、ギリギリまでバーテンの顔が映らないような、バーテン目線みたいな画面になるのがよかった。
シャイニングはちょっと怖すぎたのであまり二度は観たくない映画になっているため実際1回しか観ていないけど、それにしても本当によくできている映画だったなと思う、怖いけど……。将来はこうなるんだなと思って今再びシャイニングを観たらまた違う気持ちになりそう。