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【映画感想】ネオン・デーモン - 美にどれだけ執着できるか

 (原題:The Neon Demon)

テキトーなあらすじ

野心的な新人モデルのジェシーエル・ファニング)は成功を手にするが、先輩モデルの嫉妬を買う。

 

演出がいい!!

バッチバチのネオン、何かがうごめく暗闇、かと思えば曇りのない白、日常的で自然な街並み、そしてカメラの眩いフラッシュ。

そしてピリッとした緊張感のある無音のシーンとうるさいほどの音楽のコントラスト。

こういう演出、苦手な人もいるかもしれないけど私は大好きなんだよね〜〜最高の演出だよ〜〜〜

 

そしてもちろんファッション業界にあるからファッションもおしゃれ。服もメイクも完璧。

それらが映像と音楽に引き立てられてより一層おしゃれに見える。LAの風景もいちいち綺麗。

 

エル・ファニングも本当にいい。エル・ファニングを見たのは「マレフィセント」でのオーロラ役だけだったから、純朴なイメージがあるけど、そのイメージが保たれているからこそジェシーの役ができるんだと思う。

純朴なジェシーが業界の狂気にあてられるのではなく、ジェシーの「純粋に見える」という皮が剥がされるというだけだから。

 

ところでエル・ファニングってヌードNGなのかな……?

脱ぐシーンでこんなにも首から上をアップにするのは不自然じゃない?

 

 

ジェシーは細くて若くて綺麗なだけじゃない、光る何かを持っていた。でも、これだけの素質を持っていてもジェシーは競争に勝てなかった。

ジジとサラがジェシーを殺したのは嫉妬だったと思うけど、その死体を体内に取り込もうと思うことが美への渇望だと思う。この美しさを取り入れたいっていう。美に対して一番なりふり構っていないように見えたジジがこの行いを許容できず割腹したのに対して、サラはジジが吐き出したものすら呑み込む。

ネオン・デーモンというタイトルが何を指しているのかはともかく、この3人とも内側にデーモンの素質みたいなのを秘めているのは間違い無いと思う。ジェシーはルビーたちに殺されずともいずれ破綻していただろう。そのデーモンを飼いならして生きていける人なのはジェシーでもジジでもなくサラだった。

 

 

いや〜〜演出勝ちだわ……後半ちょっとダレる以外は何もかも良かった。

これくらいのことを、私は累-かさね-にも求めていたんだよね…高望みすぎるか。

シンプル・フェイバーといい、こういうおしゃれスリラーみたいなのすごくいいわ。

 

……というわけで私はこの映画すごく良かったんだけど、Rotten Tomatoesでは

見事に腐っている。批評家からも観客からも評価は低め。なんでえ?!

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