令和1発目がこれかあ(落胆)……
(原題:Billionaire Boys Club)
テキトーなあらすじ
ジョー・ハントは些細な嘘(?)から大規模な詐欺行為を重ねていくことになるが、自身も詐欺の被害に遭い、窮地に追い込まれる。
身もフタもない言い方をすれば、できの悪いグッドフェローズみたいな映画だった。
軽妙なモノローグで犯罪行為を語り、ラストに現在(実際)の顛末が語られて、「へえ……」って感じの……。
この調子でグッドフェローズくらい長かったらともかく、1時間半くらいなのでこの尺なら仕方ないよな?って思う。
まあこんな感じの映画が観たかったらグッドフェローズ観ればいいと思うんだよね
でもグッドフェローズと違うのは俳優がみんな現代的で若いグッドルッキングガイなので、その点は安心して観ていられる。
私も「顔がいいなー」と思いながら鑑賞していた。
テキトーなあらすじでは些細な嘘と書いたけど、別に嘘自体は些細ではない。
実際には損失であるところを利益だと宣ってるのだから十分詐欺。でも映画では、マイナスの棒に縦線をさっと足してプラスにするだけで、ジョーも「これで借金ができてしまった」くらいの認識でしかない。
詐欺師のロンを殺したところから目に見えて転落が始まるのだが、そもそもこれは商法(?)の時点で約束された転落とも言えるわけで、「なんでこんなことに」感が薄い。
しかもそれをしっかりジョーが嘆いているので、「いや想像してたよね?!」って言いたくなってしまう。
でも、悪事が始まるのはこうした些細なところ(だと犯人が感じる)からなのかもしれない。そのちょっとした悪事のはずのものが罪状を伴って詐欺やら殺人やら覆い隠せない罪に発展していくのかもしれないね。
本編後にも文字のみで言及されるけど、ジョーは自ら弁護人として自分を弁護し、死刑を逃れたそうで、これはカリフォルニアの歴史上唯一なのだとか。ここを映画本編に含めた方が面白かったんじゃない?!
でもここを含めるにはあまりにジョーを「普通の青年」のように描いてしまったのかもしれない。そして、だからこそ凡庸に感じられてしまう。