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【読書感想】禍いの科学 - アインシュタインが人道的な人だったということがよくわかる本

 

一番面白かったのはトランス脂肪酸の章かな……っていうか、私が生まれる何十年か前にはマーガリンが健康に良いと思われていたという衝撃の事実……そして今は健康に悪いという事実……

多分うちがマーガリンとは縁遠い食生活の家庭ということもあり、安物以外のイメージはなかった。

私は初めて見るちょっと高いお菓子を手に取ってその成分表示を見た時、”マーガリン”とか”ショートニング”って書かれていたら買わない。お高いお菓子なのにバターじゃないんかい。こりゃ味も推して知るべし。ってなって買わない。母がそういう人なので私もそう。

まあイメージとしてはアイスクリームとアイスミルクくらいの認識だった。

 

そして「トランス脂肪酸の含有量表示が義務付けられている」というのを見て「えっそうだっけ」って思ったんだけど、日本ではそういうのがないみたい。

日本人はもともとトランス脂肪酸をほとんどとらない食生活なのだとか。私みたいに輸入食品大好きな人はどうなるんだろうか……

それに健康に悪いという認識の割には給食によく出てきたよね!?

 

優生学だとかロボトミー手術だとか、全部大昔の無知蒙昧の輩が考え出した与太話のような気がするけれど、実際にはここ100年くらいの話だし、ちゃんと権威の後押しがあって実現していたんだよね。

ロボトミー手術自体はともかくとして、なぜアイスピックで突き刺してもOKだと思ったのかがわからん……。

思っていたよりもずっと最近に、現在では馬鹿馬鹿しく感じられるものが一般大衆に支持されてきたのだと思うと、今信頼されているものの中にももしかしたら数年後、効果がないどころか有害なものに転じる療法なり何なりが出てくるかもしれないよね〜血液クレンジングとか……いやもう血液クレンジングはすでに馬鹿馬鹿しいと思われているか。

 

ところで最終章に書いてある「電子タバコの普及とともに喫煙率は下がっている」「電子タバコ禁止の週では若年者の喫煙率が高い」「電子タバコがニコチンパッチよりも禁煙に役立つ」というやつ、私は「は??」ってなったんだけど電子タバコって喫煙のうちに入らないんだっけ?? 煙が出ないから喫煙ではないってこと??

 

 

最後に私のお気に入りを紹介します

これは動物への実験結果が、いつも必ず人間にも当てはまるわけではないという話の中の一文

動物を使った研究で人間の体で起こることを予測できるというのなら、チョコレートを食べることだってやめるべきだ。

説得力の塊