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【映画感想】ハウス・オブ・グッチ - 同族経営は難しいよなあ

ん〜〜〜〜あ〜〜〜〜う〜〜〜〜ん……。

いや悪くはないと思う。全然悪くない。

求められていたものはちゃんと提供されたと思う。でも、なんというのかな……パトリツィアとマウリツィオの出会い〜結婚まではよかったけど、その後は散漫な印象を受けた。

 

PaparazziのMVみたいだった。

 

テキトーなあらすじ

マウリツィオ・グッチ(アダム・ドライバー)はパーティでパトリツィア(レディ・ガガ)と出会い、恋に落ちる。結婚は反対され、マウリツィオはグッチ家を勘当されるが、娘の誕生とアルド伯父さん(アル・パチーノ)の協力によりグッチ家に戻る。パトリツィアの次なる目標は、主要株主となり経営権を掌握することだったが……。

 

アルドにはパオロ(ジャレッド・レト)という息子がいて、デザイナー志望なんだけど評価はされていなくて、でも承認欲求は強めという確かにちょっぴり身内にいたら困ったさんなんだけど憎めないキャラクター。っていうかパオロのデザインそんなにあかんか……? 無名からのスタートで成功できるかはともかく、グッチの名を冠していれば普通に売れそうなレベルには見えるけどなあ。私はここの親子、特にパオロに一番感情移入してしまっていたから後半だれて感じたのかも。

 

パトリツィアもチャーミングだなって思ったのが、グッチ家でクリムトの絵を見て「ピカソ?」って言うんだけど、画家の名前なんて言わなければ無知もばれないのに、わざわざ画家名を口に出すところがかわいい。私はここ憎めないキャラ演出かと思ったけど、もしかしたら思慮の浅さの演出だったのかな……。

 

パトリツィアは相続税を支払うのを避けるため(というか払えないことによる株の売却を避けるため)株券の署名を偽造した。これがばれたことでパトリツィアの野望はほぼ潰えるのだけど、この件とパオロやアルドを罠にはめたことをマウリツィオに責められるのは納得いかなかった。マウリツィオの知らないところでそれをやれていたわけじゃないんだから共犯だろって思うし、悪事が露見したら見放して自分は旧友とラブか?って思うと……パトリツィアがかわいそうとは言わないけれども、マウリツィオはひどいなって思った。

マウリツィオはマウリツィオで経営陣から見放されるけど、トム・フォード見つけてきたのもマウリツィオじゃないし、そうなるよな〜って感じの展開。

 

マウリツィオ自身はグッチ家にこだわっていたわけではなかったのに、パトリツィアとの出会いでグッチ家に深く関わるようになり、でも経営手腕に乏しいからうまくいかなかったのであって、被害者っぽいといえば被害者っぽい。いや実際被害者か。殺されているわけだし。もしパトリツィアに出会っていなかったら弁護士としての道もあったのかな……。

 

画や音楽はよかったけど、中盤以降説明くさい感じがしたのが気になった。

顛末を知っているから余計にそう感じたのかもしれないけど、窮屈というか、来るべきラストに向けて演者が駒のように動いている感じ。”演じている”感。没入感に乏しいというか……。

まあこれは実話をもとにした系あるあるなんだけどね。

 

そういえば家にグッチのスカーフがあるので巻いていこうか悩んだけど巻いて行かなくてよかった、巻いて行っていたら面白い事態になるところだった(劇中に出てきたのとは別の柄だけれども)。

 

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