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【映画感想】シング:ネクストステージ - ずっと待ってた~~~配役が天才

今日午前半休とって観てきた。ザ・バットマンと打って変わって甘口。

予告を見た時に期待していたものがそっくりそのままスクリーンに映しだされ、「そうそう、これが観たかったのよ、これを観に来たのよ」と頭がもげるほど縦に振り続ける2時間だった。これを観たいと思いながらずっと待っていたのよ。意外性とかはないのかもしれないが、期待しているものを見せるというのも大事だし難しいことだと思う。しいて言うならクレイ・キャロウェイが最初の1時間出てこない(出てきても喋らない)ので「出番……まだですか?」ってなる。

しかし大物は終盤に出てくれればいいし、終盤に出てきてくれたらそれだけで「ありがとうございました。」って感じだからそれでいいのだ。

 

あと字幕の公開館少なすぎだよ!? アニメはある程度仕方ないかと思うけど、ヒット曲の日本語歌詞なんて聴きたい人そんなにいる……? いっそ字幕版ではアリアナグランデだけど日本語吹替版では浜崎あゆみです!くらいやってほしい、アリアナの曲を無理やり日本語歌詞にして女優に歌わせなくていい。最近CMで吹替SING2の予告流れることあるけど、そのうちU2の日本語吹替歌詞が耳に入ったらやだな。

 

(原題:SING2)

テキトーなあらすじ

バスターたちのショーは小劇場で連日盛況だが、バスターはもっと大きな劇場でのショーを夢見ていた。ある日有名スカウト・スーキーが来ているのを目にして期待するが、彼女からは三流だと言われてしまう。それでも諦めきれないバスターたちはオーディションに忍び込む。オーディションは即不合格だったが、グンターの突発的なアイデアを社長が気に入り、バスターたちは3週間でショーを作り出すことになる。

 

ナナが、スーキーに三流といわれて落ち込むバスターに向かって、「彼女がひざまずいてあなたに”天才だ”というとでも? 自分が三流ではないと思うなら戦いなさい。ガッツとスタミナと信念を持てないなら、あなたは彼女の言う通り三流なのかもね」と発破をかけるシーンよかった。

この言葉でバスターたちはオーディションに忍び込むけど、他の出演者たちと同じようにほとんど見てもらえることもなく落とされてしまう。

でもグンターが言った、形になっていないアイデア段階の企画が社長に気に入られる。特に15年前に引退した国民的ロック歌手”クレイ・キャロウェイの出演”。

コネがあるかのような振りをしたバスターはミス・クローリーにキャロウェイの交渉に行かせるがクローリーは追い返される。

ロジータは高いところから飛び降りることができずポーシャに役を奪われ、ジョニーはダンスができず、ミーナは恋愛の演技ができずそれぞれつまずいてしまう。

でもジョニーはちゃんと外で自分に合っていそうなコーチを見つけてきて教えを乞えるので「前向きだ……」ってなった。実際それで合っててうまくいったし。できないできないで自己流練習をしてしまうのではないところが……すばらしい……。この「勝ち取っていく」姿勢ががつがつしていないけど堅実で、成功に欠かせない資質だなと思う。前作でもピアノ頑張ってたしね。

 

バスターはショーの準備が思うように進まない中、キャロウェイの出演交渉にアッシュと向かうが、キャロウェイから追い返されそうになる。ここで「帰れ(Go away)!」と叫ばれるがそれが1時間待ってようやく我々が耳にすることのできるボノの声である。

ちょっと感動したのが、ボノの声そのままでなく、ちゃんとキャロウェイ用に声を作っていて演技している。もっとそのままの声を出すのだと思っていたので(テレビとかでしゃべっている時みたいな)。ちなみに歌唱は完全にボノで、歌の時に突然慣れ親しんだボノの声になる。

アッシュはボノのキャロウェイのファンで、キャロウェイが歌えない理由も知っている。キャロウェイからしたらファンとはいえ初対面の子に「わかる」なんて気軽に言われたくないだろうと思ったのだが、キャロウェイを放ってはおけないと言いながら蜂蜜入り紅茶を渡したりキャロウェイの歌を弾き語りしたり(U2の曲だが、この世界ではキャロウェイの持ち歌という解釈でよろしいでしょうか?)してキャロウェイの心を開く。キャロウェイは出演OKした理由を「しつこいから」と言っていたが、たぶんそんなに日にちが経っているとも思えないので結構ちょろい。この蜂蜜入り紅茶、キャロウェイの好物かルビーが淹れてくれたとかの思い出を、きっとかつてどこかのメディアで語ったことがあるんじゃないかな。アッシュがそれを知っていてそうしたんじゃないかな。

作中で社長もポーシャも「クレイ・キャロウェイのファンです~」っていうけど、目に見える形で今もキャロウェイを望んでいる人がいると示し心に寄り添えたアッシュの存在が、キャロウェイを外に引っ張り出したのだと思う。ルビーを愛して作った歌、キャロウェイが歌わなくなっても歌う人がいる……。

 

ポーシャは歌もうまいし度胸があるし何より社長の娘なので役を勝ち取れたけど、演技は大根。バスターはポーシャに、主役をやはりロジータに戻したいと伝え、ポーシャは怒ってそれを社長に伝えてしまう。社長は恥をかかされたと怒り、これだけが理由ではないが、バスターを殺すと脅す。

 

キャロウェイとアッシュがやっとレッドショアに着くと、すでにバスターたちは社長に追い回されている段階だった。しかし一夜限りのショーをしようといい、劇場をのっとることにする。

 

クレイ・キャロウェイが出演するショー、しかも無料ということもあって劇場は大盛況。

ショーが始まり、それぞれが課題を克服した演出を見せる中、ついにアッシュとキャロウェイの出番が訪れる。キャロウェイは「ブランクがあるからやっぱ無理だ……」と言い出すが、アッシュはそこで一人ステージに進み出て「終わりなき旅」を歌う。合わせて観客からシンガロングが発生し、キャロウェイはそこでステージに進み出る。涙で前が見えない。ドルビーシネマにしておけばよかった。私は2年前のライブを思い出していた。っていうかこの光景生で見た!ってなった。観客みんな「わぁ~~~!」って感じだったけど、実際15年ぶりに好きな歌手の復活ステージとか見たら失神する人が後を絶たないと思う。ショーのあらすじはロジータが宇宙で行方不明の探検家を探すということなのだが、行方不明の探検家がキャロウェイ(とアッシュ?)。思い付きだったはずなのにめちゃくちゃ合ってる。

ここでのシンガロングがさ、キャロウェイのことをみんなが待っていたということなんだよね~~~~~~期待が最高潮に達した時に出てくるわけだから演出大成功だよ……

ボノの声量がスカヨハをめちゃくちゃ食っていてちょっと笑った。

「I Sitll Haven't Found What I'm Looking for」という曲名が長いから「終わりなき旅」と記載したけど、結構センスある邦題だよね。U2の邦題結構いいんだよね……The Unforgettable Fireが「焔」とかさ。

「3」を「スリー☆禁断のラヴ・エクスタシー」とかにされてしまうブリトニーが可哀想である、あ、嫌いじゃないですけど。

 

ショーは成功をおさめ、バスターたちはマジェスティック劇場での公演のオファーを獲得。

バスターがキャロウェイに一緒にやってくれるか、と聞くとキャロウェイはウィンクを返す。

これ、「キャロウェイは出ないんですけど……」って言ったらマジェスティック劇場は手のひらを反すと思うね。

キャロウェイとアッシュ、大体隣にいてかわいい。

でも振付師とかダンサーとか製作チームとか、バスターひとりに用意できるはずのないそれらを手配したのは社長だからかわいそうといえばかわいそう。ちゃんとバスターを信じていればこんなことには……。

 

今回の功労者は勿論アッシュなんだけど、アッシュがかっこいいところは映画の冒頭にもある。アッシュはバスターのショーではなく他の小さな箱で歌っていて、ギャラが他の出演者より少なかったからすぐさま降りたんだよね。「他に歌えるところなんてないだろ」と言われても「でもここでは歌わない」ってあっさり言って去ってしまう。かっこよくない??

 

U2がこの映画のためにかいたYour Song Saved My Life、映画観る前に聴いていた時には劇中の奥さんのことなのかな~と思っていたが、今ならアッシュのことじゃん!!!ってなる。

パンフレットによると曲を映画のために作るというのは当初の契約にはなかったがボノが自ら提案して作ってくれたそう。ありがたくて死んでしまうな。

 

(追記:この後ドルビーシネマで1回、極音上映で1回、追加で観に行った。極音上映は家族で行って、親は前作観てないんだけど好評だった! 家でずっとSING2の話してた甲斐があった……。早くBD出てほしいけど、この最後のショーはやっぱり劇場で観るからこそいい、って感じがする。私が劇場で2回以上観た映画、ジョーカーとSING2のみなのウケるな方向性違いすぎて)

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