映画館で観てくれ〜〜〜〜!!!
(以下ネタバレあり)
テキトーなあらすじ
サックスプレイヤーの宮元大は仙台から上京し、雪祈(ピアノ)と出会い、バンドを組む。途中で友人の玉田がドラムとして加わる。
映画の内容は原作5〜10巻。
いろんな配信サイトで1〜4巻が無料だったり、紙の本だと1〜4巻セット特価とかになっていたりするが、5〜10巻は未読でも大丈夫なのかというと、そうでもない気がする。
読んでいれば頭の中で色々補完するが、未読勢にはそれができないから駆け足かつトントン拍子に感じるんじゃないかな。でも取捨選択はかなり上手だと思う。
原作と異なるポイントがちょこちょこあるけど、個人的には「変えられて残念だった」というところはほぼない。
例えばジャズフェスの説明会に出席するのは原作だと雪祈だが、映画では大になっている。
三輪さんは出番がまったくないが、あの別れ(?)のシーンは原作でも好きな部分だったのであってもよかったと思う一方、この尺でそれを入れても収拾つかない感じになりそうだなという気もする。
大きな改変ポイントはやはり雪祈の事故の具合だろうが、原作が酷なのでこの改変は好きだった。
原作では一足先にSO BLUEのステージに代役として立つ雪祈だが、映画では系列店のCOTTON'Sでのプレイになる。その代わり、事故後アンコールだけ雪祈が加わりソロも演るという展開。事故直後の人間にソロパートがあるのか……と思いつつ、そもそも初登場時に左手だけで十分弾けることは描かれているわけだし、こういう展開でも不自然さはないなと思った。なんとか3人揃った状態でSO BLUEの舞台に立たせようとする監督の執念を感じる。
このシーンのありがたみがわかるのはやはり原作読んでいるからだと思う。
原作では右手も元に戻るかわからない描写だったけど、映画では「明日は無理だけどいずれ治る」くらいになっている。
玉田のドラムソロもすごくよかった。よかったし、「君の成長を見にきている」おじいさんの気持ちとシンクロしすぎてちょっと泣いた。
この人が玉田に「君の演奏は良くなっている」って言いにくるところも好きなんだよ……。
演奏もすごくよくて、やっぱり映画館の音響ならではなんじゃないだろうか。配信とかで観て良さが伝わるのだろうか……。
漫画では、私は「漫画から音は出ない」というのを強く感じた。「絵から音が聞こえてくるよう」と言っている人も見るが、多分その人はジャズに馴染みがある人だと思う。
私にジャズの素養がまったくないからかもしれないが、漫画からはまったく聞こえてこない。
誰々の何とかと言われてもわからないし。
ただ私は「努力」が大好きなので大と玉田の努力がこれでもかと描かれている原作を好きではある。努力に成果がついてきていることは伝わってくるから。
映画を観てライブシーンの良さもわかる感じ。
上原ひろみは私でも知っているレベルだし以前NHKの番組に出てきた時に弾いていたオリジナル曲が好きだったのでもともと音楽の心配はしていなかったけど、想像以上によかった。
音楽もネタバレだと思ってサントラ聴かずにいたけど、今めっちゃ聴いてる。
パンフレットがレコードみたいなサイズ感でよかった。買ってないけど。